2003/10/15

赤い星がやってきた

テレビや新聞等ですっかり話題だが、火星がものすごい振りに地球に接近しているという。8月半ばから9月いっぱいまで肉眼で見ることができるというので、
何度か空を眺めてみた。
今年は晴れた空が少なく、雲に隠れて行ったり来たりしてはいるものの、
明るすぎてとてもとても目立っていた。
真っ赤に燃えてちかちかと円を描く。
あの赤い星がどのくらい近いものなのか、どんな星なのか、一握りの知識を片手に想像する。宇宙というよくわからないものが少しだけ何か分かったような気になってくる。数字や計算は苦手だが、地球を飛び出してみたいという想いばかり馳せてしまうのだ。


色々ある。
3年ほど前、とにかく宇宙というものが気になって仕方がない時期があったので、書物を読みあさり、宇宙への興味を空を眺めながら満たしていたことがあった。寒空の下、山の上で名前も顔も知らない人々が、同じ空を見上げて獅子座から降って来る大量の緑の流星を浴びながら感嘆の声をあげていた。宇宙は大きなもので繋がっているんだと深い感動を得たことを思い出した。


岡本太郎という芸術家は幼い頃周りの同級生とうまく会話が出来ずに、
太陽とばかり会話していたのだそうだ。

私自身ライブというものは、ものすごく集中して上の方から下にいる自分をみている感覚なのである。それは私の中にある大きな宇宙が広がって、音楽になって会場に広がっていく。そんな豊かな感覚なのである。
色彩になったり、言葉になったり、揺れたり、空気だったり・・・・

2003/10/01

ピースタイム

パティ・スミスは右手を掲げ、こう言った。
「PEACE TIME!」


先日、福岡で伝説の人パティ・スミスのライブを見た。
久しぶりに体が重くなるほどのものすごい感動があった。
あまりにもすごくて、終わったあとちゃんと歩けないほどであった。
たくさんの言葉を発する力が生まれなかった。
「凄い」という一言だけしか生まれなかった。


本物のパティ・スミスは美しかった。
柔らかい線でノイズを浴びて揺れるパティは美しかった。
女性としての美しさ、男性のような攻撃性、
明瞭なバランス、佇まいの強さ、
大きな視野での包容力、その全てを壊してしまうような破壊力。
感情と思考の間で彼女は生きていた。



本番ぎりぎりに入場したことも理由のひとつだと思うが、
とにかく人が多かった。
私は身長は低くない筈なのだが、前が見えない。
そんなことだろうと予測して、ヒールもので気合をアピールしてみたが
あまり効果はなく、とにかく見えるところへと移動を繰り返し、ライブに集中した。
少し前まで珍しく伸ばしていた髪を切ってしまったことを少しだけ後悔した。